No.5


額装が上がって、俊君の絵を飾った。

絵の放つ香りがクッションや置いてあるものを、しょうもなくホコリっぽく感じさせる。

「これじゃだめだ」。絵に合わせて少し模様替え。

クッションの色を変え、チェストの上もすっきりさせた。

「なんだか最近、大人じゃないか?」

自分の中の孫娘が、ひゅーひゅーと冷やかしてくる。

今更大人もないもんだ(笑。が、なんだろう?とても居心地がいい。

打ち合わせに来た俊君。